ハム大谷負傷 九回に代打「大丈夫」
「西武5-2日本ハム」(6日、西武プリンスドーム)
ヒヤリとさせる激走で、ベンチが一瞬、凍りついた。3点を追う六回2死走者なし。「5番・指名打者」で出場した日本ハム・大谷の3打席目。直球を振り抜いた打球は右中間を真っ二つに破った。
快足を飛ばし二塁を回ったところまではよかったが、ここで両足を滑らせ、よろめいた。減速した分、三塁タッチアウト。うつむき加減でベンチへと引き揚げた。両足首を軽くひねりベンチ裏でアイシングを施し、九回の打席には立たず代打が送られた。
最後はベンチから戦況を見つめ応援したが、チームは2連敗。試合後、大谷は「全然、大丈夫です。ちゃんと走っていればセーフになっていた」と悔しそうに振り返った。
これまで大谷のスタメン出場時に代打を送られることはほとんどなかった。この日は大事を取って代打を出した栗山監督は「大丈夫だよ。滑ってなかったら翔平の足ならセーフだよ。なんとかしようと思って前に出たんだから」と積極走塁を評価した。
幸いにも大谷は、ベンチから帰りのバスへつながる長い西武ドームの階段は1人で上りきった。9日の楽天戦で先発マウンドに立つ予定。この日、チームトップ2勝の有原が、腰椎捻挫により登録抹消が決まった。開幕前から故障者が続くチーム事情の中、大事に至らなかったことが救いだ。