ＤｅＮＡの白根尚貴内野手（２２）が１３日、プロ入り初の１軍昇格を果たした。２年春夏と３年夏に開星（島根）のエースとして出場した甲子園。その当時“山陰のジャイアン”と呼ばれて脚光を浴びた地を踏み、「初めての１軍が甲子園。何か縁を感じます」と感慨深そうに話した。

　ソフトバンクでは故障に悩まされ、４年目の昨季は育成契約だった。今季の育成契約継続を蹴って自由契約を直訴。トライアウトを経てＤｅＮＡ入りした。「去年までの自分だったら（１軍は）見えていない世界」と目を輝かせた。

　２軍で打率・３７２、２本塁打、８打点の成績を残し文句なしの昇格。キャンプで結果を残せず開幕２軍スタートだったが「打つときに右足が伸びてしまうので、右足の角度をつけるようにした。結果は１８０度変わった」。フォーム改造が打棒復活につながった。

　「育成は野球選手じゃない。道具にも（３桁の）背番号は入れなかった」。支配下登録への強い思いから移籍の道を選択し「行動してよかったと思う」。高校時代より体重を１０キロ以上落としたジャイアンが、プロ選手として、甲子園に帰ってくる。