「ソフトバンク２－４日本ハム」（２３日、ヤフオクドーム）

　日本ハム・栗山監督の勝利への執念の采配が実った。８連勝と勢いに乗るソフトバンク打線を必死の継投で止めると、延長十回にセーフティースクイズで勝ち越し。「率直にうれしいです。みんなで力を合わせて勝ちきったね」と声をからしながら、笑みを浮かべた。

　九回２死満塁のピンチを谷元がしのぎ、十回の攻撃。１死一、三塁でバントの名手、中島にセーフティースクイズのサイン。三塁走者は俊足の谷口。最高の状況で、中島が森の直球を一塁側へバントで転がすと、その瞬間にスタートを切った谷口は悠々とホームに滑り込んだ。

　今季から採用されたコリジョンルールで捕手はブロックできない。これについて栗山監督は「いろいろあるんだよ」とにやり。中島は「余裕でセーフだったのでいいできだった」と胸を張った。

　ヤフオクでは昨季２勝７敗１分け。２度のサヨナラ負けと苦手球場で接戦を制した。「これでホークスと落ち着いて戦える」と栗山監督。しびれる勝利に昨季の王者と互角に戦える手応えをつかんだ。