中京学院大吉川“ポスト鳥谷”即戦力や

 「東海地区大学野球連盟岐阜リーグ、中京学院大6-1岐阜経済大」(17日、長良川球場)

 ドラフト1位候補の中京学院大・吉川尚輝内野手(4年・中京)が、2安打1打点の活躍でリーグ優勝に王手をかけた。阪神は佐野アマ統括スカウト、熊野スカウトら7人態勢で視察する中、打率、打点の2部門でトップに立つなど猛アピール。12球団47人のスカウトが注目したこの日、確かな輝きを放った。

 きれいにバットのヘッドが走った。3点リードの九回無死一塁、「逆方向を意識して長打を狙っていた」と外角直球を完ぺきに捉えた。打球は左中間を真っ二つに破るダメ押しの適時二塁打。第1打席でも追い込まれながら、外角の変化球をうまく左翼線に運んだ。

 打率・511、12打点はともにリーグトップ。守備、走塁に関しては以前から評価は高かったが、打撃センスも非凡なものを感じさせる。阪神・熊野スカウトは「きれいに体の内側からバットを出せるし、肩もあまり開かない」と評価。これまでも「鳥谷の脅威になれる」と語っていたが、この日は「スピード面とか、1軍に入れても遜色はない」と言い切った。

 阪神・和田SAが視察した開幕戦で4打数4安打をマークし、11試合すべてで安打を放っている吉川。近藤監督は「去年まではおとなしい子でしたけど、今年はベンチでもグラウンドでも一番、声が出ている」と明かす。

 この日も遊撃の位置から的確な指示を内野、バッテリーに飛ばしていた。「1年生から試合に出てるので、状況判断もしないといけない」と語るその姿は、西岡とダブる。チームリーダーとして「明日、勝って優勝を決めたい」と力を込めた。

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