センバツ4強の龍谷大平安ミスで自滅 甲子園春夏通算100勝は持ち越し
「高校野球京都大会・4回戦、福知山成美3-2龍谷大平安」(20日、わかさスタジアム京都)
センバツ4強の龍谷大平安が福知山成美に逆転で敗れた。あと1勝と迫っている甲子園春夏通算100勝は、来年以降へ持ち越しとなった。
選手たちの涙が止まらなかった。「自分たちで100勝を」と誓い合った夢が、甲子園にたどり着く前に消えた。原田英彦監督は「何とかこの世代で100勝して名前を残してあげたかったけど…自滅ですよね」と厳しい表情のままだった。
度重なるミスが名門に暗い影を落とした。1点リードの五回、先頭の左前打を処理しようとした岡田悠希外野手(2年)がまさかの後逸。一気に三塁を陥れられ、次打者の犠飛で同点に追いつかれた。
攻撃では走塁ミス、バントミス…。最後は最も注意していた打者にカウントを取りにいったスライダーを決勝本塁打にされた。「自分たちで流れを断ち切ってしまった」と指揮官は悔やんだ。
試合後、岡田は大粒の涙をこぼした。主将の市岡奏馬投手(3年)は「勝つことの難しさを知った。100勝は後輩たちに達成して欲しい」と号泣しながらエールを送った。岡田はレギュラーメンバーで唯一の下級生。この悔しさを糧に来年、先輩たちの無念を聖地で晴らす。