創志学園のエース高田が自己最速154キロをマーク 3安打完封で4強進出

 「高校野球岡山大会・準々決勝 創志学園6-0岡山理大付」(21日、倉敷マスカットスタジアム)

 プロ注目の剛速球右腕、創志学園のエース・高田萌生投手(3年)が、自己新となる154キロをたたき出した。

 2回戦(対津山)でこれまでの150キロを1キロ上回る151キロを計測していた高田だが、この日は「序盤からギアを上げた」と初回から140キロ終盤の速球を連発。そして二回、1死無走者で岡山理大付の5番・亀川を迎えると、2ストライクからの3球目、わずかに浮いた球は球場表示で「154」。

 スタンドがドッとわき、視察に訪れた6球団のスカウトたちも“金の卵”の成長ぶりににっこりだ。

 1-2から151キロで亀川を空振り三振に打ち取ると、中盤からは140キロ前後に落として、バランス重視の投球。

 そして九回には再び150キロ台連発と、自在のマウンドさばきで3安打完封勝利、チームをベスト4に導いた。

 高田は「スタンドの声でスピードが出たのは分かりました。『何キロくらいだろう』とは思いました」と話しながらも「スピードを追ってないので、もう(更新は)いいかな」と大人の対応。

 昨年は県大会決勝で敗れた。高田のモチベーションは、球速ではなく、投手としての完成度、そして甲子園制覇だ。

 「しっかりと、間合いを取る。9イニングを3つに分けて、立ち上がりは飛ばす、中盤抑えて、終盤にまた上げる、という配分を考える」と、強豪・岡山理大付を相手にしてさえ試合を支配する投球術を身につけた。

 あと2つ。気は抜けないが間違いなく、県優勝最右翼だ。

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