「高校野球千葉大会・５回戦、木更津総合４－３専大松戸」（２２日、千葉県野球場）

　今春センバツで８強入りした木更津総合のプロ注目左腕・早川隆久投手（３年）が、１０奪三振の力投で宿敵を破った。夏はここ２年連続で敗れていた昨年優勝校の専大松戸に、５安打３失点完投。「勝てたことは自信になるし、勢いづいていける」とうなずいた。

　こだわりの１球が進化の証しだ。一打出れば同点の八回２死二塁では、右打者を内角直球で見逃し三振。ピンチを脱出し、ガッツポーズでほえた。センバツ準々決勝・秀岳館戦では、あと１球で勝利という場面で投じた、際どい内角直球をボールと判定されて逆転負け。夏に向け、チームメートを打席に立たせてギリギリを突く練習を重ねてきた。「今度こそ決めてやろうと思った」という執念が、勝負所でさく裂した。

　山崎康（ＤｅＮＡ）を参考にした落ちるツーシームも今大会から使用。スケールアップを続けている。準々決勝の相手は、春の王者で最速１５３キロ右腕・島を擁する東海大市原望洋。頼れる大黒柱は「勢いに乗って倒せたら。センバツのような投球ができればいい」と、自信をにじませた。