3度目の兄弟頂上対決は弟の勝ち!広島新庄・迫田監督「恩返しができたかな」
「高校野球広島大会・決勝、広島新庄5-4如水館」(26日、マツダスタジアム)
広島大会は、広島新庄が2年連続2度目の甲子園出場を決めた。広島新庄・迫田守昭監督(70)と、如水館を率いた兄・穆成監督(77)が決勝で戦うのは、2011年以来5年ぶり。5年前は弟が涙をのんでいた。
言葉はいらない。兄弟だからこそ分かり合える。激戦を戦い終えた迫田兄弟は、一、三塁ベンチ前に立つと、手を振って健闘を称え合った。
広島新庄・守昭監督は、兄・穆成監督が率いる如水館に苦しめられた。「それが如水館」と最終回に1点差まで詰め寄られたが、最後は遊ゴロ併殺で逃げ切り、2年連続で甲子園切符を手にした。92チームの頂点に立ち、「正直、連覇は頭になかった。力があるチームが多かった中で、よく勝ってくれた」とナインを褒めた。
1勝1敗で迎えた3度目の兄弟頂上対決を制した。04年夏、広島商監督時代に初めて決勝での兄弟対決が実現。エース・岩本貴裕(現広島)を擁し、13-9で兄に勝って甲子園に出場。07年に広島新庄の監督に就任してからは、11年夏の決勝で2-5で敗れていた。
2人とも広島商の選手、監督として同じ道を歩んできた。広島商監督時代に全国制覇も果たしている百戦錬磨の兄とは、ライバル校でありながら合同練習や練習試合で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。「兄というより偉大な先輩であり、OBでした。恩返しができたかなと思います」と勝利で恩に報いた。
さあ、甲子園だ。「初戦必勝の気持ちでやりたい」。兄に勝った勢いをまとい、聖地に乗り込む。