小久保監督、結束力で「世界一奪還」イチローら招集の可能性探る

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を主催するWBCIは2日、来年3月の第4回大会で、日本と韓国で開催する1次ラウンドと2次ラウンドの日程を発表した。日本は東京ドームの1次ラウンドでキューバ、中国、オーストラリアと対戦。亡命した大リーガーの代表入りも検討されるキューバなど強豪がひしめく中、都内の会見に出席した侍ジャパン・小久保裕紀監督(44)は“結束力”で世界一奪還を目指す考えを示した。

 倒すべき相手が決まり、小久保監督の表情も一層の緊張感を帯びた。王貞治、原辰徳、山本浩二-。歴代の侍指揮官の名前を挙げ「球界の大先輩方の(築いた)野球の歴史を汚すことなく戦っていきたい。最終目標はWBCでの世界一奪還です」と力強く宣言した。

 目指す場所へ最初の壁となるのがキューバ。日本は13年のWBCでも1次ラウンドで苦杯をなめた。92年のバルセロナ五輪で対戦した小久保監督も「個人的に衝撃を受けた国。スピード、しなやかさに強さを兼ね備えている」と称する難敵だ。

 近年は選手の亡命により力を落としたが、今大会に亡命した大リーガー招集の可能性もゼロではない。実現すればカブス・チャプマン、メッツ・セスペデスらが顔をそろえるドリームチームとなる。

 そのため小久保監督は打てる手を、すべて実践していく。週明けには渡米し、マーリンズ・イチローら日本人大リーガー全員と会談。本大会での代表招集の可能性を探る。

 11月の強化試合では試合に出ない選手であっても「集めて同じユニホームを着てという考えは(12球団に)伝えている。チームの和、結束が本番では必要」と一堂に会して結束を高める考えだ。頂点を目指す道のりは、すでに始まっている。

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