市尼崎・前田主将、長文選手宣誓よどみなく「この言葉を行動に」
「全国高校野球・開会式」(7日、甲子園球場)
市尼崎の前田大輝主将(3年)が、選手宣誓の大役を見事に果たした。
400文字近くという長文を、よどみなく述べきった前田は「緊張して体が震えましたが、早口にならないよう、落ち着いて言えたと思えます」と満足そうに振り返った。
長い宣誓文は「以前、石巻高校がすごく長いけど、いい宣誓をしていた印象があって、参考にしました」という。
前日はリハーサルの後、宿舎でも「先生に聞いてもらったり、近くの公園でやったり」と、万端の準備が成功を呼んだ。
前田は「この言葉を行動に。言ったからには、共感していただけるような全力プレーを見せたい」と3日目の試合に向け、抱負を語っていた。
全文は以下の通り。
◇ ◇
宣誓。私たち高校球児は「不撓(ふとう)不屈」の精神を胸に、前だけを見て進んできました。今日、甲子園の土を踏みしめた瞬間、これまで支え、導いてくださったすべての方々に、改めて感謝の気持ちがあふれてきました。
今年は熊本で大きな地震が起こり、様々な苦しみや悲しみの中におられる方も大勢見てくださっていると思います。私たちのプレーに共感と新たな希望、そして生きる力を感じてくださるなら、本当に幸せです。
高校野球は新たな1世紀を迎えます。この特別な年に、憧れの甲子園で大好きな野球ができることに、大きな喜びだけでなく、不思議な縁を感じています。これからの100年も高校野球が皆様に愛される存在であり続けるよう、未来の架け橋として、ここ甲子園で一生懸命、最後までプレーすることを誓います。
平成28年8月7日
選手代表、尼崎市立尼崎高等学校 主将、前田大輝