中日・谷繁監督休養 突然の発表!事実上の解任劇 森コーチが監督代行
中日は9日、谷繁元信監督(45)と佐伯貴弘守備コーチ(46)の休養を発表した。ヤクルト戦の試合前にナゴヤドームで会見した谷繁監督は悔しさをにじませると、ファンへの謝罪と感謝の気持ちを口にした。なお監督代行は森繁和ヘッドコーチ(61)が務め、辻発彦2軍野手総合兼内野守備コーチ(57)が1軍の作戦兼守備コーチに、早川和夫2軍守備コーチ(56)は1軍の守備コーチに、渡辺博幸1軍内野守備コーチ(46)が2軍守備コーチに配置転換されることも発表された。
突然の、そして事実上の解任劇だった。スーツ姿で現れた谷繁監督に表情はなかった。隣で休養理由を説明する佐々木球団社長の言葉を淡々と聞くと、静かに心境を説明した。
「結果が全てのプロの世界。腹をくくりながら過ごしてきて、こういう結果になったのは監督である私の責任。何とか強くしたいとやってきて、このような形で去るのは寂しさ、悔しさがある」
午前中に球団から名古屋市内のホテルに佐伯守備コーチとともに呼び出され、佐々木球団社長、西山球団代表から休養を指示された。「寝耳に水だった」。前日まで借金15の最下位。反論の余地がない成績だけに受け入れた。
「プロの監督というのは選手を指揮して出た結果には全て責任を負うという宿命を背負っている。誠に心苦しく、かつ不本意だが、休養のお願いをさせていただいた」と佐々木球団社長。前半戦を借金6の4位で終えたが、後半戦で大失速。前カードのDeNA3連戦(横浜)で48年ぶりの8カード連続負け越しになったことも引き金になった。
佐々木球団社長は「監督に全て負わせるわけにはいきません」と説明。今後は低迷の原因を究明して組織改革のメスが入る。
会見後、谷繁監督はロッカールームで「悔いのないようにやってほしい。選手みんなで強くしてほしい」と話し、全員と握手して別れを告げた。車に乗り込むと「ファンへの感謝の気持ちだけはちゃんと伝えてほしい。今まであまり言ってこなかったから」。球界屈指の名捕手が、道半ばでナゴヤドームを去った。