ソフトバンク、21日にもVマジック点灯 長谷川が逆転打
「日本ハム2-3ソフトバンク」(20日、札幌ドーム)
首位攻防3連戦を連勝に導いた殊勲者は、意外なほどに冷静だった。ヒーローインタビューを受けるソフトバンク・長谷川は興奮することもなく、淡々と言葉を紡いだ。落ち着き払った表情とたたずまいに王者の風格が漂った。
1点を追う八回無死一、三塁。左腕・宮西のスライダーを左中間に運んだ。逆転の2点適時二塁打。初球を空振りした後の2球目。積極打法が窮地を切り開き、敵地をため息で埋めた。
「首位攻防の1点ビハインドで得点圏。宮西投手との対戦を楽しみに打席に入った。厄介なピッチャーなんで、絶対に打つんだという気持ちで打った」。対左投手の打率は3割を超える。優位なイメージを描き、体現した。
大一番を連勝で飾ったナインに工藤監督は目を細めた。「みんながこの試合に負けられないという思いを持ってやってくれたことが連勝につながった」と改めてチームの底力に感嘆した。
21日の3戦目に勝つか引き分けるかで、待望の優勝マジックが点灯する。リーグ3連覇へ-。「また明日もしっかり戦っていけるように頑張りたい」と長谷川。どこまでも冷静沈着なヒーロー。こんな男がスタメンを張る集団はやっぱり強い。