ハム“伏兵”杉谷で70勝一番乗り!マイナス0・5ゲーム差キープ
「ロッテ3-5日本ハム」(24日、QVCマリンフィールド)
視界に捉えた鷹を逃しはしない。伏兵がその思いを体現した。同点で迎えた八回だ。2死から1安打2四死球で満塁の好機を作り、七回の守備から途中出場していた日本ハム・杉谷拳士内野手が、ロッテ・南の直球を右前へ運ぶ2点勝ち越し打。一塁塁上で拳を振り上げ、喜びを爆発させた。
「めちゃくちゃうれしかったです」。ヒーローの笑顔がはじける。市川が10球粘って死球、中島は9球粘って四球を選んでいた。栗山監督から「勝負に行くぞ」と送り出された杉谷は「全員が回してくれた。気持ちが入った打席だった」と興奮冷めやらない様子だ。
首位・ソフトバンクとはマイナス0・5差のまま。それでも70勝に到達し、ライバルの5球団すべてから貯金を作る強さを見せる。
栗山監督は「結果がすべて。やるしかない。その必死さが出た。拳士(杉谷)がよく打ってくれた」と話す。残り29試合。「ホークスを倒したいと全員が思っている。必死で戦っています」と杉谷。それこそがチームの最大の武器だ。