オリックス・安達気合の1号「特別な一発」 難病と闘いながら

 「楽天4-13オリックス」(28日、コボスタ宮城)

 一歩一歩、かみしめるようにダイヤモンドを一周した。五回2死三塁でオリックス・安達。3ボールからの青山の直球を狙い打ち右翼ポール際へ飛び込む1号2ラン。昨年9月12日・ロッテ戦以来となった。

 「(本塁打の)ボールもらいました。特別な一発です。いろいろ思い出しながら、嫁さんとかいろんな人に感謝しながら一周しました」

 今年1月に発症した難病「潰瘍性大腸炎」の影響で体調は万全ではない。漢方薬の服用で症状を抑えているが、この日もアップ終了後に不調を訴え打撃練習などは行わずに試合に臨んだ。

 「万全じゃないですね」と話す姿は痛々しい。それでも試合に出た。7月は月間MVPを獲得したが、猛暑を迎えて急激に体調が悪化。歩調を合わせるようにチームも勝てなくなった。責任感がグラウンドに立たせた。

 「打てたのはたまたま。勝てて良かった」

 今季4度目の猛打賞に4打点。何より遊撃の位置に立つ背番号3がチームに勇気を与えた。

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