史上初! DeNA・山崎康 新人からの2年連続30S
「阪神6-8DeNA」(15日、甲子園球場)
手応えをつかんだ9球だった。九回。マウンドにはDeNAの守護神・山崎康。代名詞のツーシームでなく、全て直球で三者凡退に退ける圧巻の内容。日本球界初の新人からの2年連続30セーブを達成した。
「去年よりも30セーブまでは長かった」
順調に積み上げた30セーブではなかった。特に苦戦したのは阪神戦。この日の登板前までに8試合で3度の救援失敗、2敗4セーブ、防御率11・25と散々な内容だった。
「悔しかった」と振り返る。8月末に一時期、守護神の座から外れた。敗戦処理も経験。甲子園で戦った9月2日に託されたマウンドも八回だった。
「ずっと九回を何度も投げていて、チャンスを生かせなかったから」-。
再生への道は“原点回帰”だった。「ツーシームを多投して、腕が振れていなかった」という反省から、直球主体にモデルチェンジ。ナックルが注目されていた入団直後に、「一番の魔球は分かっていても打てない真っすぐ」と話していた。直球で虎退治。自信を取り戻した。
甲子園でやり残したことがある。今季4打数4安打2本塁打と苦杯をなめているゴメスとの再戦だ。「やりたいですね。打たれっぱなしで終わるわけにはいかない」。リベンジで完全復活を果たし、強さを増した守護神としてCSに臨む。