巨人・阿部、悩める中大後輩・沢村に金言 上原フォークも教える
巨人・阿部慎之助捕手(37)が18日、悩める守護神・沢村拓一投手(28)に熱いアドバイスを送った。雨天中止となったこの日、甲子園での練習中に、歩み寄ってきた沢村に約10分の指南。阿部は「フォークの握りが浅かった。深く握れってね。上原(現レッドソックス)さんの握り方も知ってたからそれを教えた」と説明した。
沢村は現在リーグトップの37セーブだが、9月は6試合で5失点。同月の防御率7・50で、CSへ向けても立て直しが必要な現状だ。「150キロのストレートに140キロ台のフォークだと緩急がつかない」と大黒柱は分析。フォークでの緩急だけでなく、「130キロ台のストレートも投げてみろ」と指導は多岐にわたった。
中大の先輩として、沢村を誰よりも気にかけている。12年の日本シリーズではけん制のサインを見落とした沢村にマウンド上で頭をはたく“愛のムチ”もあった。この日の指導に沢村は「全て参考になったし、取り入れていきたい。ガチで吸収していきたい」と力強く話した。
チームは14日から11連戦。阿部は「これが本当の恵みの雨」と歓迎し、沢村は「また投げる出番がくるだろうから、しっかりと準備したい」と気を引き締めた。この日ヤクルトが中日に敗れたため、10年連続のCS進出が決定。短期決戦を見据え、偉大な先輩の助言で背番号15が再び鉄壁のクローザーと化す。