大阪桐蔭がリベンジ成功 今夏、秘策用いた因縁相手に大勝
「秋季高校野球大阪大会・3回戦、大阪桐蔭12-1関大北陽」(23日、舞洲ベースボールスタジアム)
3年連続のセンバツ出場を目指す大阪桐蔭が、19安打12得点の猛攻で関大北陽を八回コールドで撃破。今夏、相手が深い守備陣形を敷く秘策を用いて苦杯をなめた経験を糧に、大阪桐蔭打線は16本の単打を集中させた。
同じ轍は二度も踏まない-。新チームでも、関大北陽は外野手がフェンスギリギリに守る布陣を敷いた。初回、痛烈な打球が外野手のグラブに収まり3者凡退。そこで選手たちが自発的に「低く、鋭い打球を打とう」と意識を徹底させた。
二回に相手のミスで先制点を奪うと、徳山、藤原の連続適時打で一挙3点を奪った。ともに内野の間を痛烈にゴロで破っていく打球。これで主導権を握ると、打線の勢いは止まらなかった。
外野の頭上を越えた打球は0本。3本の二塁打も二塁の左を痛烈に抜けたゴロの打球と、左翼線をライナーで破った打球が2つ。西谷浩一監督は「選手が舞洲球場ということを意識してやってくれた。打てるチームではないので、しっかりたたいてつないでいくしかない」と目を細める。
「例年と比べても打力は落ちる。腰を据えたバッティングがまだできない」とチームを評した指揮官。そのためかベンチでは誰よりも声を張り上げ、指示を出していた。「弱いんで(自分が)キャプテンのつもりで。体は動きませんから、声を出すことしかできませんけど(笑)」と西谷監督のタクトに導かれたナインが、完ぺきなまでに“夏のリベンジ”を果たした。