ソフトバンク屈辱的V逸…工藤監督「この悔しさCSにぶつける」
「ロッテ5-10ソフトバンク」(28日、QVCマリンフィールド)
ソフトバンクのリーグ3連覇の野望は今季141試合目で断たれた。5点リードの八回の守備中、日本ハムの勝利が球場の電光掲示板に表示された。3位・ロッテを下した試合後。工藤監督は「選手はよくやった。この悔しさをCSにぶつけられるようにしたい」と力を込めた。
日本ハムに一時は11・5ゲーム差を付ける独走からのV逸。7月初めの日本ハム3連戦で、史上最速となる優勝マジック点灯の可能性があったが、「1番・投手」の大谷に先頭打者本塁打を許すなどして3連敗。風向きが変わった。
前半戦から快調に積み上げた貯金は最大33に達したが、打線の不調が響いて猛追を許した。シーズン終盤の9月には、投打の主力に故障が相次いだ。柳田が右手薬指骨折で離脱。リーグ最多の15勝を挙げていた和田も左肘の違和感で戦列を離れた。同21日からの日本ハムとの最終2連戦では痛い連敗を喫した。
28日現在のチームの勝利数は82勝。堂々たる成績ではあるが、後半戦の勝率が5割を切ったのも事実だ。工藤監督は「悪くなった調子や雰囲気をどうするかを考えたつもりだったけど、それを取り戻すことができなかった」と振り返った。
試合後、工藤監督は選手に思いを伝えた。「正直、俺は悔しい」。CSから3年連続日本一への道は残っている。屈辱的な逆転優勝を許し、「王者」から「挑戦者」へと立場は変わったが、チームを立て直して短期決戦に臨む。