「楽天７－０ソフトバンク」（２日、コボスタ宮城）

　臆することはなかった。楽天・茂木栄五郎内野手は鋭くバットを振り抜いた。八回１死三塁。若さと怖い物知らずの情熱が、松坂を打ち砕いた。

　「ずっとテレビで見ていた選手なので、すごくうれしくもありましたし、すごく不思議な感じがしました」。２２歳の茂木にとって、怪物と呼ばれた松坂は雲の上の人。それでも「打ちにいけるコースと高さに来た。うまくヒットゾーンに行ってくれました」とカウント３－０から１４１キロの低めの直球を右前に痛烈にはじき返した。

　新人王有力候補の茂木。規定打席は維持し、打率・２８１はチームトップだ。この日本拠地最終戦を締め、今季は４、５日のロッテ戦（ＱＶＣマリン）の２試合。９９年新人王の松坂撃ちを胸に、今季の新人王奪取へラストスパートをかける。