鳴門がまた金星 今夏の智弁撃破に続き、国体で作新も…
「岩手国体・2回戦 鳴門12-11作新学院」(3日・花巻球場)
鳴門がコールド負け寸前から試合をひっくり返し、4強へ進出した。特にドラフト1位候補の作新学院・今井達也投手(3年)から、八回に打者11人を送る猛攻で一挙6点を奪い逆転に成功。今夏の甲子園で春の王者・智弁学園を撃破し、国体で夏の王者・作新学院を破った。
四回に左翼席へ同点2ランを放り込み、八回も先頭で今井から左前打を放ち、大逆転劇の起点となった手束海斗外野手(3年)。「今井君が終盤に来ると思っていたので、前半勝負だと思っていた。まさか勝てるとは思わなかった」という。
代わりばなの七回、味方打線が今井に150キロを連発して3者凡退に抑えられ「無理だと思った。ボールの速さが全然、違った」と手束。それでも「真っすぐ1本に絞って」と直球を左前にはじき返した。決勝点が生まれたのも一巡した手束の打席。外角スライダーに空振り三振を喫したが、この1球が暴投となって振り逃げ。三塁走者も生還し、決勝点が転がり込んだ。
甲子園王者に確かな強さを発揮した鳴門。今後は社会人野球に進む手束は「これからの自慢にもなります。いい経験ができました」と笑った。