追い込まれた巨人 バント失敗で流れ失う
「セCSファーストS・第1戦、巨人3-5DeNA」(8日、東京ドーム)
10年連続でCSに進出した巨人は初戦を落とし、ファイナルS進出に向け崖っぷちに追い込まれた。送りバントの失敗から、試合の流れを失った。
初回、先頭の坂本が遊撃への内野安打で出塁。しかし2番に入った亀井のバントは、投手の正面へ。DeNA先発・井納がさばいて二塁に送球し、一走・坂本がアウトとなった。その後、2死一、二塁から長野の右前適時打で先制したが、ベンチの思惑通りとは言えない攻撃だった。
そして試合終盤、2-3で迎えた八回だ。先頭の阿部が左中間へ二塁打。無死二塁という絶好機で、打席には初回に先制打を放った5番・長野。しかし初球はバントの構えから見逃し。2球目はバントを空振りして追い込まれ、最後は空振り三振。ギャレット、代打・相川も倒れ、走者を進めることすらできなかった。そして直後の九回は、守護神・沢村が2点を失い、試合の大勢は決した。
レギュラーシーズンで記録した犠打は亀井が3、長野が1しかなかった。短期決戦の経験は豊富な巨人の選手でも、大舞台で慣れない役割をこなすのは簡単ではない。1点をもぎ取りにく攻撃が、逆に得点から遠ざかる結果となった。