DeNA・筒香、さすが4番の王手弾 ラミレス監督「信じられない1本」
「セCSファーストS・第1戦、巨人3-5DeNA」(8日、東京ドーム)
クライマックスシリーズ(CS)は8日、セ、パ両リーグのファーストステージ(3試合制)が開幕し、セはレギュラーシーズン3位でCS初出場のDeNAが同2位の巨人に5-3で逆転勝ちした。9日の第2戦でDeNAは勝てば初のファイナルステージ進出が決まる。
歓声と悲鳴が渦巻く中、ライナーで飛んだ一打は、巨人ファンで埋まる右翼席中段に達した。1点を追う六回。DeNA・筒香がCSファーストS突破に王手をかける逆転の決勝2ラン。「打った瞬間、いったかなと思いました」と手応えを口にした。
1打席目は見逃し三振。2打席目は三邪飛。インハイ攻めに苦しみ、ボール球にも強引に手を出していた。ロペスから「九回まである。リラックスしてやっていこう」とアドバイスされた。試合前のミーティングでも「1人で決めようとせず、つないでいこう」と話していた。3打席目。力みは消えていた。
ボールを見極めてカウント3-1。この日初めて外角低めにきたチェンジアップに反応した。「強い打球を打って次につなぐつもりだった。若干泳いだけどうまく打てました」。タイミングを崩されながら、軸はぶれない。しっかりしたスイングが王手弾を生んだ。
「信じられない1本。日本の4番として、ウチの4番として素晴らしい1本を打ってくれた」。ラミレス監督も絶賛の一発だった。
新人監督。球団初のCS。初勝利。「チーム一丸となって戦えた結果」と喜んだ。直前の期間は、この3連戦に合わせた時間設定で練習をこなした。ある投手は「誰が先発か僕らも知らない」と言うほど情報管理も徹底した。準備万端で踏んだ初舞台だった。
「あす勝つことができれば、最高の形でファイナルSに進める」という指揮官に、主砲も「あす勝って、決めたい。打ちます」と声を合わせる。リーグ3位から、成り上がる。