ラミ監督完敗も「1試合負けただけ」 広島先発ジョンソンにお手上げ
「セCSファイナルS・第1戦、広島5-0DeNA」(12日、マツダスタジアム)
力強いスイングとは裏腹に、筒香の放った平凡な打球は、右翼手のグラブに収まって試合は終わった。完敗だった。わずか3安打。二塁も踏めない完封負け。DeNAのアレックス・ラミレス監督は「まだ1試合負けただけ」と語気を強めた。
敗因は誰の目にも明らかだった。「ジョンソンが良かったということ。内外角に投げ分けられた。積極的にいったが、得点圏に走者を置くこともできなかった。相手が一枚も二枚も上手だった」。力負けだった。
主砲のバットから快音は響かなかった。筒香は初回2死一塁で空振り三振。四回は1死一塁から併殺。4打数無安打に終わった。「打てなかったのは自分の技術不足」と悔しさをにじませた。
六回の攻撃前。ラミレス監督は円陣で積極的に向かう姿勢を強調したが、主軸が三者凡退に倒れた。七回に突き放されて決断した。「あすにつなげようと思った継投。3点目を失って、温存しようと思った」。敗戦覚悟で、ファーストSでフル回転したリリーフ陣を使わなかった。
「一番重要だと思う」と話していた初戦に完敗した。それでも「あしたはよりよい1日にしたい」とシーズン中同様に先を見据えた。筒香も「あしたいい準備をして、頑張ります」と口を結んだ。戦いは、まだ始まったばかりだ。