日本ハム大谷、日本一の大トリ 第7戦先発 第6戦リードなら救援も
初の日本一へ-。進化を続ける“二刀流”がシーズンの大トリを務める。日本ハム・大谷翔平投手(22)が28日、日本シリーズの最終第7戦(30日・マツダ)で先発することが決まった。29日の第6戦は代打待機で、リードした展開ならば救援登板の可能性もゼロではない。日本一へ王手をかけたチームの『投打のキーマン』として、最後までフル回転で臨む。
決戦はついに大詰めを迎える。決着の地は、大谷が辛酸をなめた敵地・マツダスタジアムだ。「この勢いを大事にしたい。これまでホームのチームが勝っていますけど、ビジターでも勝って優勝するのがベスト」と頂点への強い決意を語った。
わずか1週間前-屈辱を味わった敵地。期待を受けて第1戦に先発したが、四回に松山、エルドレッドにソロを浴びるなど6回3失点。初の日本シリーズは黒星で始まった。
「打たれた悔しさはない。自分ができるはずのことができなかったのが悔しい」。その悔しさを晴らす最高の舞台が、“二刀流”右腕に用意された。
札幌の3連戦は野手でフル出場。疲労などを考慮して27日に中7日で第7戦先発が言い渡された。第6戦は代打待機。「戦略上の問題。日本一になるために、考えないといけない」と栗山監督は明言こそ避けたが、リードした展開ならばリリーフ登板の可能性も残されている。
大谷も「(第5戦の)メンディー(メンドーサ)がそうですし、意気に感じる、そういう気持ちになる」とCSファイナルS同様、リリーフ登板もいとわない構えを示した。
大谷が「試合の雰囲気を左右することはある」と話す真っ赤に染まる完全アウェーの戦い。第7戦が相手先発・黒田の最終登板となれば、なおさらだ。
第3戦で野手として対戦したが、7戦目までもつれ込めば投手として日本一を懸けて投げ合う。「日本一になりたい。経験してみたいですね」。進化を続ける“二刀流”が伝説を超え、歓喜の瞬間を引き寄せる。