【手記】大谷翔平「メジャーではなく日本ハムに入って本当に良かった」

 「日本シリーズ・第6戦、広島4-10日本ハム」(29日、マツダスタジアム)

 プロ入り4年目にして日本一の栄冠をつかんだ日本ハムの大谷翔平投手(22)が、デイリースポーツに手記を寄せた。チームへの感謝の気持ち、日本シリーズで実現した広島・黒田との対戦、そしてメジャーへの思い-。二刀流としてプロ野球界の既成概念を覆してきた若きスターが、たっぷりと本音を語った。

  ◇  ◇

 日本ハムへの入団会見で「日本一になりたい」と言ったことを思い出します。これまで全国大会で優勝した経験がありません。だからどうしても日本一になりたかった。プロの世界に入り、ついに頂点に立つことができました。本当にうれしくてうれしくて仕方がありません。

 プロ4年目で日本一。あのとき日本ハムに入れていただいて、本当によかったなと思っています。高校のころメジャー球団の方々からも熱心に誘っていただき、メジャーで勝負してみたいという気持ちも持っていました。

 考え抜いた末、日本ハムに入りましたが、この4年間を振り返ると、これ以上ない環境の中でプレーさせていただいたと感謝しています。あのときの選択は間違っていなかったと。自分が成長していく上で、どういうところに身を置くかって、すごく大事なことなんだということが分かりました。

 日本シリーズでの黒田さんとの対戦は、貴重な経験になりました。小さいころからずっと見ていた投手なので、目の前で投げている姿を見るのは何か変な感じはしました。自分にとっては「テレビの中のプロ野球選手」。実際に対戦するという実感があまりなかったような感じでした。ただ、そういう意味では今後に生きてくるのではないかと思います。日本シリーズという大舞台で、日米の球史に名を残した大投手との対戦。これを経験するのとしないのとでは全然違うでしょうし、これから生かせるところがあれば生かしていきたいです。

 シーズンを振り返れば、優勝が決まった大一番(9月28日・西武戦)を1安打完封勝利で決めたことは、少なからず今後への自信になったと思います。花巻東の先輩でもある(菊池)雄星さんが相手でしたし、優勝のかかったマウンドに上がるなんていうのは、なかなかないチャンス。そこでいい投球ができたというのは、これ以上ない感激でした。

 今年、優勝できたのは皆さんのご指導があったからこそです。昨オフにはダルビッシュさん(レンジャーズ)と一緒にトレーニングをさせていただいて、いろいろと勉強になることが多かったです。練習内容で変えたことはそんなにないんですが、栄養面、食事面ではかなり参考にさせてもらいました。

 1日7食も食べたりするんですが、食べるタイミングとか、内容を重視しているので、そんなにきつくはありません。茶碗にいっぱい盛ってという感じではなくて、効率よく食べ、効率よく運動することを心がけるというものです。効果の実感も少なからずありますが、まだ1年ぐらいなので、これを継続してやっていって、どうなるかって感じです。まだまだ自分のピークは先にあると思っていますし、そこまでに自分で作り上げたいものを確立できるように、しっかりやっていきたいです。

 メジャーに挑戦するには、まだまだ足りないところも多いです。球速もさらに上げられると思っていますし、足りない部分を消化して、どんどんいいパフォーマンスを出せるようにしていきたいです。もっともっと技術を磨いて、来年も頑張ります。(北海道日本ハムファイターズ投手)

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