桜美林大・佐々木“ドラ1対決”で正義に投げ勝つ!準決では虎ドラ1大山と対戦も
「関東地区大学野球選手権・2回戦、桜美林大4-1創価大」(31日、横浜スタジアム)
注目の対決は、外れ1位指名で史上初の5球団が競合し、ロッテに1位指名された桜美林大・佐々木千隼投手(4年・日野)が1失点完投勝利。1位指名で5球団が競合し、4回4失点で降板したソフトバンク1位指名の創価大・田中正義投手(4年・創価)に投げ勝った。
心は熱く、頭は冷静に、時にはマウンドで笑顔も見せながら、佐々木が“ドラ1対決”を制した。「勝ててホッとしています。うれしい気持ちが一番」。織田裕二似の端正なマスクがほころんだ。
常時140キロ台中盤を計測した直球は球威十分。「自信がある」というシンカーなど変化球もコースに決まった。打たせて取る投球で7奪三振ながら、八回まで三塁を踏ませず。九回の1失点のみと安定感は際立った。
自然体でいられることが何よりの強みだ。創価大・田中との投げ合いにも「注目度の高い試合とは感じていたけど、自分と彼の戦いではないので」とサラリ。リーグ戦初優勝を決めた23日の東海大戦で力んだことを反省し、脱力を意識した1週間の修正を生かした。
これからもプロでしのぎを削るライバルに先勝。「彼の真っすぐは魅力のあるボール。自分も追いついて、トップレベルで戦えるようになりたい」と敬意を払う一方、勝っていると思う点については「言いにくいですね…」と負けん気ものぞかせた。
準決勝では、阪神1位指名の白鴎大・大山と激突する可能性もある。大学日本代表ではチームメート。「面白いように飛ばす」と警戒はしても「彼だけのチームじゃない」と、スタンスは変わらない。自然体を貫いて、初の全国舞台を目指す。