呉が創部10年目で選抜初出場確実に 秋季高校野球中国大会準決勝で鳥取城北下す

4回、1死満塁から左前適時打を放つ呉・池田(撮影・中村正直)
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 「秋季高校野球中国大会・準決勝、呉6-3鳥取城北)(5日、ユーピーアールスタジアム)

 広島県勢として3年ぶりの選抜出場を目指す呉が、硬軟織り交ぜた多彩な攻撃で鳥取城北を下し、創部10年目で初となる来春の選抜出場を確実にした。

 0-0で迎えた三回、連打で無死一、三塁とし、1番・普家の一ゴロが野選となって1点を先制。続く奥田の初球スクイズで2点目を奪った。四回には打者10人を送り込み、5安打を集中して一挙4点を加え、主導権を完全に握った。

 その後は鳥取城北の継投に追加点は取れなかったものの、先発のエース左腕・池田が丁寧な投球で七回まで2安打無失点の好投。八回2死からの3連打で2点を返され、九回にも内野陣の失策から1点を失ったが、最後まで、気力を振り絞って完投した。

 鳥取城北の追い上げを何とか封じて甲子園切符をほぼ確定させた中村信彦監督(61)は「池田がよく粘って投げてくれた。最後は『冗談だろ?早く終わってくれよ』という感じだった」とホッとした表情を浮かべた。

 呉市からの甲子園出場は、1958年春の呉港以来、実に54年ぶりになる。来年1月の選考委員会が待ち遠しいが、その前に神宮大会進出をかけた明日(6日)の宇部鴻城との決勝戦がある。「中国大会に出るだけで精一杯なんだから、向こう(鳥取城北)のブロックの研究なんかしてませんよ」と笑った中村監督だったが、その顔はまんざらでもなかった。

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