DeNA山口が涙のFA宣言「先発として勝負…それが最低条件」全方位に門戸開く
DeNAの山口俊投手(29)が8日、横浜市内の球団事務所を訪れ、今季取得した国内FA権の行使を表明し、申請書類を提出した。「今日の朝まで悩んだ。選手としてせっかく取れた権利。プロ野球選手として自分の評価を聞いてみたいと思った」と訴えた。
涙のFA宣言だった。「チームに対する愛着がある。優勝を目指せるチームと感じていて、その中で自分が…」。言葉が詰まった。眼鏡を外して涙を拭き、「自分がFA宣言する意味合いは分かっている」と続けた。
すでに球団から3年5億円を超える条件提示を受けた。宣言残留も認められている。高田繁GM(71)は「FA査定も含めた最大限の評価を出している」と、金銭面に関しては再交渉しない方針を示した。
DeNAの条件を踏まえて11日以降、他球団の評価を聞く。「先発として勝負したい。それが最低条件になる」とこだわりを口にする。その上で「家族もあるので、生活環境を考えることもあるけど、興味を持ってくれるチームの話を聞きたい」と全方位に門戸を開く構えだ。
申請書提出に立ち会った高田GMからは「またDeNAでやろうと思ったら、喜んで迎えるよ」と声をかけられた。山口は「チームとしての愛着を取るのか、野球人としての評価を取るのか悩む」と胸中を吐露した。