前ヤクルト・新垣は甲子園で最速140km「今日が僕の区切り」
「プロ野球12球団合同トライアウト」(12日、甲子園球場)
ヤクルトから戦力外通告を受けた新垣渚投手がシート打撃に7番手で登板した。シート打撃はカウント1-1からスタート。深江(元オリックス、四国ILp・高知)を二ゴロ、原(オリックス)も二ゴロ、渡辺(元巨人、BC・新潟)を二直と、打者3人を無安打に抑えた。
最盛期の直球は150キロ超をマークしたが、この日の最速は原を二ゴロに打ち取った140キロ。「この年齢になってもまだまだ速い球を投げられるとアピールしたかったけど、思ったより(スピード)ガン(の数字)が出なくて悔しかった。でも、今できる範囲の中では思い切り投げました」と晴れ晴れとした表情で振り返った。
「今日が僕の区切りになるのかなと思いながら投げました。家族のことを考えるとそこまで迷惑をかけるわけにはいかない。ピッチャーとしての限界は感じていないですけど、引き際というのを考えないといけない」と心境を明かした。NPB球団からの連絡がない場合にはユニホームを脱ぐ覚悟を決めている。
沖縄水産時代に全国区の注目を浴びるきっかけとなった甲子園のマウンドが最後となる可能性もある。「僕にとってはいい思い出がある甲子園でありますし、最後になるか分からないですけど、投げられてよかったと思っています」と充実感を漂わせていた。