早実 1年生4番・野村が先輩越え高校23号「清宮さんが塁にいると気合が入る」
「明治神宮野球大会・高校の部・準決勝、早実6-4福岡大大濠」(14日、神宮球場)
40年ぶりの優勝を目指す東京代表の早実が初出場の九州代表・福岡大大濠を破り決勝へ進出。4番・野村大樹内野手(1年)が2ラン本塁打を含む3安打4打点の活躍。ホームランは主将・清宮幸太郎内野手(2年)の1年時を超える高校通算23号となった。
野村は初回、清宮が四球で出た後の1死一、二塁で相手のエース・三浦銀二投手(2年)から先制の中前適時打を放った。三浦は前日(13日)、四国代表・明徳義塾(高知)の打線を4安打7奪三振で完封していた。
三回は清宮が二塁打を放った後の1死二塁から左中間への適時三塁打で追加点をもたらした。
4-3と1点差に迫られた七回には、先頭の清宮が死球で出塁すると、2ボールからの3球目を狙い撃ちし、左翼席へ2ラン本塁打を運んだ。
野村は試合後、先輩・清宮を塁上に置いて自分が返す攻撃パターンについて、「理想の形だと思う。清宮さんが出ていると他の人が出ているのとは違って気合が入る」と屈託なく話した。自身の打撃については、「自分でも良かったと思う。(本塁打は)打った瞬間いったなと感じた。追加点がほしかったので決めたかった」と語った。
八回は二塁打が出ればサイクルヒットも達成できたが右飛に倒れ、「全然知らなくてベンチへ帰り、『二塁打だったらサイクルだったのに』と言われて分かった」と笑顔で振り返った。
試合前日には1年生部員だけでの食事会が恒例で、今回も鉄板焼き肉会で気合注入。入学時から体重は2~3キロ増えて今は82キロという野村は、「これ以上増やしたら走れなくなる」と目を細めながら、「今は飛距離が全然違う。(以前は)入らなかった打球が(今は)全部入っちゃう」と効果を認めた。