楽天移籍の岸、故郷での日本一誓う「それをしないと意味がない」
西武からFA宣言し、楽天入団が決まった岸孝之投手が18日、仙台市内で入団会見を行った。13年以来となる楽天の日本一返り咲きについて思いを聞かれると「それをしないと、地元に帰ってきた意味がないと思うので、皆さんの期待に応えられるように精いっぱいやりたいと思います」と力強く、日本一奪回を宣言した。
宮城県出身の103勝右腕は、11年の東日本大震災で地元が大きな被害を受けたことに心を痛めていた。しかし、FA権を取得していない時期だったこともあり「僕も何かをしたいなと思っていましたけど、何もできずに、ここまでやってきて」と複雑な思いを抱えていたという。権利を取得した今季、「やっぱり、この野球人生がいつ終わるか分からないと考えた時に、今かなと思いました」。星野球団副会長の強いラブコールもあり、移籍を決心した。
自身で1シーズンの最高成績は09年と14年の13勝。「常にキャリアハイを目指して、15勝はしたいなと毎年思っているので、そこは変わらずに目標として自分の中でやっていきたいと思います」と新天地での具体的な目標を掲げた。星野球団副会長は「私は監督じゃないものですから…。監督だったら30勝してくれと言うんでしょうが」と冗談めかしてから、「彼の実力なら、いとも簡単とは言わないですが、課せられたノルマはその辺の数字じゃないかなと。負けをどれだけ少なくするか。貯金をどれだけできるかということではないでしょうか」と安定した成績を残すことを期待した。
来季はすでに親交があるエースの則本投手との2枚看板でチームの牽引役が期待される。