早実・清宮2発 相手捕手が思わずハイタッチ 右へ左へズドンズドン!
超高校級スラッガーが今季最後の実戦で、東北の野球ファンのハートをわしづかみにした。早実が20日、福島・いわきグリーンスタジアムで磐城と2試合対戦。試合は1勝1敗だったが、清宮幸太郎主将(2年)は1試合目に左右に2発の本塁打を打ち分けた。
早実の藁谷校長が磐城OBという縁で実現した、磐城野球部創部110周年の記念試合。甲子園9度出場の地元の古豪の試合とはいえ、スタンドは“清宮効果”で約7000人の野球ファンが詰めかけた。
1発目は第1試合の三回2死二塁で回ってきた第2打席。あと1メートル高ければ場外という右翼席の外壁直撃の特大弾。あまりの驚愕(きょうがく)の一撃に相手の高橋捕手は、ホームインした清宮に思わずハイタッチの手を差し出してしまった。
六回の第4打席は、外角ギリギリの直球を今度は左翼席に放り込んだ。「温かい声援が力になった。逆方向へ意識しながら打てたホームランは一つ成長したところかな」。今秋東京大会決勝の日大三戦で、左腕・桜井から5三振を喫した経験を生かした。1試合2発で高校通算78号。「冬は一番体力的にも成長できる時期。全体的にレベルアップしたい」。清宮はさらなる進化を誓い、福島を後にした。