大谷「やるからには世界一」打倒メジャーでWBC覇権奪回へ
日本野球機構(NPB)は20日、都内で会見を開き、来年3月開催の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向けて日本ハム・大谷翔平投手(22)ら出場18選手を発表した。この日、日本プロスポーツ大賞に選出され、都内で行われた表彰式に出席した二刀流はWBCで強豪国を倒し、世界一奪回の力になる活躍を誓った。なお、日本人大リーガーなどを含めた全28選手は来年1月にも決定される。
憧れの舞台で世界の一流プレーヤーと戦える。WBC日本代表に初めて選出された大谷は決意に満ちた表情で、世界一奪回への意気込みを語った。
「ずっとこの舞台でやりたいなと思っていた場所。正式に決まってさらにという気持ちはある。やるからには世界一を目指していきたい」
勝ち抜く厳しさは承知の上で、強豪国を撃破し勝ち上がると誓う。幼少のころから見てきたWBC。優勝を逃した前回大会はプロ1年目の年だった。敗れた準決勝・プエルトリコ戦の模様は、テレビを食い入るように見ていたという。
今大会にはメジャー最高峰の選手が出てくるかもしれない。名前が挙がるのは、メジャー最強左腕のカーショー(ドジャース)、今季のサイ・ヤング賞投手のシャーザー(ナショナルズ)らスーパースター。それでも大谷ははっきり言う。「そこを倒して金メダルを獲るのはすごくやりがいがある。達成感がある」。強敵をなぎ倒す意欲をみなぎらせた。
そのための準備も着々と進めている。17日に優勝旅行先のハワイから帰国後は、鎌ケ谷2軍施設でWBC公認球を使用してネットスローを敢行。合同自主トレを行っているWBC出場経験者のダルビッシュからもアドバイスを受けた。「特に気にするなとは言われました」と意識過剰することなく投げることを勧められた。「3月の頭にしっかりベストでいけるように」。先発候補に挙がるWBC初戦の3月7日キューバ戦へ、万全に仕上げる青写真はできている。
この日、日本プロスポーツ大賞を受賞。表彰式では「プロスポーツの中にもたくさん競技があって、素晴らしい選手がいる中で選ばれたのはうれしい」と喜びをかみ締めた。スポーツ界を席巻した今年の活躍を来年3月、世界の舞台で見せつける。