野村監督が笑顔指令!Vへ意識改革

 広島の野村謙二郎監督(46)が31日、春季キャンプに臨む選手に“笑顔指令”を出した。この日、キャンプ地の宮崎・日南市に到着。監督就任4年目を迎える春季キャンプのテーマに掲げたのは「笑顔」だ。91年以来、優勝から遠ざかり、自信のなさから笑顔が消えた鯉戦士。まずは意識改革として笑顔を復活させ、“負け犬根性”からの脱却を目指す。

 いよいよ始まる春季キャンプ。厳しい練習を毎日行う選手にとっては、地獄の1カ月間だ。しかし、日南市内の宿舎でスタッフミーティングを終えた野村監督から出たのは、意外な言葉だった。

 「練習の中で笑顔を出すのは構わない。その代わりに集中するときには切り替えてね」

 苦しい練習で、笑顔‐。その真意は何か。指揮官はにやりと笑い、「選手たちに直接は言っていないけど、笑顔が出ないということは、自信がないということ。不安だから、笑顔が出ないんだ」と説明した。

 主力に若い選手が多いだけに、ベンチは調子がいいときは明るいが、悪くなると暗くなる。昨年も8月を過ぎたころから勝てない試合が続くと、ベンチは静まりかえった。好機で凡打に倒れたり、ピンチで痛恨のエラーを犯したりすると、その不安が全選手に連鎖していた。

 15年連続Bクラスの負け犬根性が染みついたチームを、一変させるのは並大抵ではない。だが、優勝のためには意識改革を果たさなければならない。野村監督は「失敗を恐れずにやるのが、成功への近道。ダメだからといって下を向かず、笑うことで自信を付ければ」と、どんなに苦しい状況でも笑顔を命じた。

 ただ選手にとって、今春のキャンプは笑えないほどのサバイバル戦になる。練習メニューは実戦形式が主体で、第1クールからシート打撃、第2クールには紅白戦が行われる予定。野村監督は「(1軍へ)生き残りがかかる人は、早くからやらないといけない。ベテランでもそう」と語気を強めた。

 沖縄の球場が改修工事のため、32年ぶりに1、2軍とも日南でキャンプがスタートする。「やりたい野球をやって、悔いのないようにしたい。そのためにも選手に頑張って欲しい」。指揮官が目指すのは22年ぶりの優勝。シーズン最後を“笑顔”で迎えるためにも、充実したキャンプにする。

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