今村WBC球でキレキレ!侍フォークだ

 「広島春季キャンプ」(8日、日南)

 WBC日本代表候補の広島・今村猛投手(21)が8日、今キャンプ初のシート打撃に登板した。WBC球を使用して打者8人に対し、2安打、2三振。WBC本番を想定し、決め球にはフォークを使い、2つの空振り三振を奪った。日本代表入りは当落線上の右腕だが、強力な武器を手に日の丸のユニホームを目指す。

 切れ味鋭い必殺球が鯉打線に襲いかかった。WBC球を使用して臨んだ初の実戦形式登板。WBC本番を頭に描き、マウンドに上がった今村は、2人目の打者、天谷を1ボール2ストライクに追い込んだ。次の球に選んだのはフォーク。見事バットに空を切らせ、空振り三振に仕留めた。

 3人目の庄司にも追い込んでからフォークを投げ込み、三邪飛。続く木村には1ストライクからフォークを連投。予定通り、空振り三振に切り捨てた。次の迎もフォークで三ゴロ。「今日はフォークを試したかった。まあまあですね」と、淡々と振り返った。

 プロ野球で使用する統一球よりも滑りやすいと言われるWBC球だが、「指に挟むボール、フォークに関しては変わらない」と感じていた。ただ実際に打者に投げてみないことには確信を持てなかった。それがこの日の投球で、ある程度の手応えはつかんだ。

 フォーク以外にも持ち球はすべて試し、課題を見つけた。最速145キロを記録した直球は、右打者の外角を狙った球が抜け気味になった。白浜と鈴木将にそれぞれ右前打を浴びたが、いずれも抜けた外角の直球。「真っすぐのコントロールをもう少ししっかりしたい。抜けたり抜けなかったりしたので」と反省した。

 順調な仕上がりを見せている今村だが、野村監督は安心していない。他球団のWBC日本代表候補の選手がケガなどアクシデントに見舞われていることで、「WBCに合わせて早い調整をするのは大変なこと。われわれが想像するより調整は難しい。とにかくケガをせずにやってもらいたい」と語った。

 WBC日本代表合宿まであと1週間。今村は「スピードは自然と速くなる。あとは制球力」と自らに言い聞かせた。10日には紅白戦に登板する予定。日本代表入りは微妙な位置にいるが、課題をクリアすれば世界の舞台も見えるはずだ。

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