野村3回0封 開幕カードG菅野と対決だ
「オープン戦、広島0‐4ソフトバンク」(5日、マツダ)
広島・野村祐輔投手(23)が今季初めて対外試合に先発し、3回2安打無失点と、タカ打線を抑えた。三回1死満塁では今宮から狙って三振を奪うなど、2年目の進化を披露した。首脳陣は全幅の信頼を置き、順当なら開幕カードの巨人戦(29~31日、東京ドーム)での先発が濃厚。大学時代のライバル、巨人ドラフト1位・菅野智之投手(24)=東海大=との夢対決の可能性も出てきた。
2013年、野村の初の対外試合は、上々の内容だった。0‐0の三回、2安打と四球で1死満塁を招く。しかし迎えた今宮を直球で追い込むと、最後は内角126キロのチェンジアップで空振り三振に仕留めた。続く松中は直球で遊飛。3回2安打無失点と、タカ打線を封じた。
「ブルペンから調子は良かった。試合の入りも良かったし。三振が欲しい時に取れた。狙って三振?それは大事だと思います」。今季テーマとする「三振」で、ピンチを切り抜けたことに安どの表情を浮かべた。
二回まではパーフェクト。直球は最速140キロにとどまったが、100キロ台のカーブを絡めて、緩急自在の投球。「カウントも取れたし、カーブが良かった」と納得顔で振り返った。
首脳陣も安ど キャンプ終盤に登板した2度の紅白戦は球がバラついたが、きっちりと修正した。野村監督は「ゼロに抑えたのが良かった」と評価。山内投手コーチは「紅白戦より良かった。キャンプは(調整を任せ)ゆっくりめでやっていたけど、今日見て安心した」と、胸をなで下ろした。
ローテ投手として調整を一任され、初の対外試合で“一発快投”。次戦は10日のDeNA戦(周南)で4~5回を投げ、その後は開幕まで週1度の登板というプラン。順当ならオープン戦にあと3度登板し、開幕カード巨人戦(東京ドーム)の2戦目か3戦目(30か31日)での登板が濃厚だ。
巨人は黄金新人・菅野が登板する可能性がある。大学時代の同級生ライバルに対し、野村は「世代で1番でありたいと思ってます」と、対決を待ち望んできた。去年は一度も登板のなかった東京ドームで巨人&菅野を倒せば、最高の弾みが付くのは間違いない。
あとは実戦の中での微調整のみだ。「決めにいった時に思ったところに力を入れた球を投げられるように。トータルで勝負する投手なので、トータルでレベルアップしないといけない」。新人王右腕が開幕カードG倒で2年目の進化を示す。