広島屈辱…ライアン小川にプロ初完封献上

 「広島0‐3ヤクルト」(22日、マツダ)

 鯉打線が新人にほんろうされ、4連敗となった。ヤクルト・小川の前に散発5安打。広島は三塁すら踏めず、今季4度目の完封負けを喫した。今年の野村鯉は新人投手先発の試合では3勝7敗1分け。この“新人アレルギー”に加え、4番のブラッド・エルドレッド内野手(32)の不振と、リーグ戦再開早々、課題は山積みだ。

 恥ずかしい1敗だった。プロ1年目の右腕に、プロ初完封勝利を献上した。終わってみれば三塁ベースも踏んでいなかった。「(小川は)ストライクゾーンかボールになる変化球や、内角へシュートとか幅広い投球で打つのは難しかったが、0点に終わるのは…」。野村監督は厳しい表情で、ふがいない打線を嘆いた。

 勝負の分かれ目は一回の攻撃だった。ルイスの中前打、菊池の犠打で1死二塁の先制機をつくり、クリーンアップに打席を回した。しかし、丸、エルドレッドと連続三振。指揮官は「先制点を取りにいって、一番期待している打者で取れなかった。あそこで流れを相手に渡してしまった」と吐き捨てるように話した。

 その言葉通り、二回以降は小川の術中にはまった。凡打のヤマを築き、三回と七回に二塁に走者を進めたが、いずれも2死から。14日に頭蓋骨骨折の重傷を負い、この日4試合ぶりに現場復帰した新井打撃コーチは「ストライクからボールになる球をうまく操られ、打線がついて行けなかった」と完敗を認めた。

 小川をはじめ、巨人・菅野、DeNA・井納、楽天・則本ら今年は新人投手を苦手としている。初対戦の難しさはあるが、相手はプロ1年目。相手先発が新人の時は3勝7敗1分けと大きく負け越していることに、野村監督は「結果が出てないから、そう(苦手)じゃないか」と、原因不明の“新人アレルギー”に嫌悪感を隠さなかった。

 これでチームは4連敗。その要因の一つは、エルドレッドの不振だ。この日で15打席無安打の4番に、野村監督は「すぐにどうこうではないが、いい選手を使うという選択肢を与えてもらっているので、いい選手を使いたい」と、新外国人のキラと入れ替える可能性を示唆した。

 リーグ戦再開を白星で飾れず、深刻な新人アレルギー、4番の不振など、不安いっぱいのスタートとなった。これから迎える正念場の夏。何とか打開策を見つけなければ、CS争いに生き残ることはできない。

編集者のオススメ記事

carp最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(carp)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス