鯉今季ワースト1試合5失策…猛省じゃ

 「広島6-5ヤクルト」(26日、マツダ)

 歓声が悲鳴へと変わった。ベンチで見守った広島ナインは声を失った。誰もが確信した九回での勝利。しかし、それは一瞬のミスで吹っ飛んだ。

 5‐4の九回2死三塁。ミコライオが三輪を投ゴロに打ち取った。一塁へ送球しようとした瞬間、助っ人右腕はその動作を止めた。一塁手・岩本が打球に引き寄せられ、一塁を離れていたからだ。その間に三塁走者の山田が同点のホームを駆け抜けた。記録は投手適時内野安打だが、高チーフ兼守備・走塁コーチは「ガン(岩本)の判断ミス」と斬り捨てた。

 このプレーに代表されるように、守備が乱れた。今季ワーストの1試合5失策を積み重ねた。

 まずは1‐0の二回2死二塁、中村の打席だ。2球目を捕球後、飛び出した二塁走者の畠山を刺そうと、会沢が二塁へ送球。しかし、二塁後方への大暴投となり三塁への進塁を許した。さらに、それが堂林に伝染。中村の打球をトンネルし、同点に追いつかれた。

 負の連鎖は止まらない。失点にはならなかったが、ミスを連発した。四回2死二塁では、倉が山田の捕邪飛を落球。六回には梵が川端の打球を捕球できず、ルイスは畠山の左前打を後逸した。

 「エラーは流れを失う。守備はきっちりとしなければいけない」と高チーフ兼守備・走塁コーチ。シーズンは後半戦に突入し、CS進出争いはさらに激しさを増す。1つのミスが、命取りになりかねない。

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