「広島１-６巨人」（１１日、マツダ）

　また審判に泣かされた。広島は前々日にボークの判定で決勝点を与えて敗れ、この日は大事な場面で「ヒット」を「アウト」に変えられた。

　問題の場面は２点を追う三回だ。２死一塁で、菊池の放った打球は痛烈に一塁線を襲った。一塁手のロペスが捕れず、長打は確実。しかし打球を避けようとジャンプした一塁塁審の西本の右足に当たり、打球が９０度の方向転換。最悪なことに二塁の藤村の前に転がり、結局二ゴロで３アウトになってしまった。

　抜けていれば、一塁走者の安部ならば一気に生還できたかもしれない。生還できなくても２死二、三塁でクリーンアップに回った。さすがに野村監督は「あそこは痛かった。二、三塁か、もしくは（得点）というところだからね」と悔やみきれない様子だった。

　また菅野から白星を挙げられず、３敗目を喫した。この日は菅野に１１打数無安打だったルイスを外し、１番に９打数４安打と相性がよかった安部を起用。打線はつながり、四回は１死一、三塁、五回は２死一、三塁と好機は作ったが、本塁が遠かった。

　野村監督は「打線はあと１本が出なかった。（四回の）一、三塁でエンドランを仕掛けたが、併殺になったのは痛かった」と厳しい表情。ヤクルトの小川とともに、新人にやられっぱなしの鯉打線。次こそ意地を見せるしかない。