広島の菊池涼介内野手（２３）が２２日、廿日市市の大野練習場で栗原健太内野手（３２）と自主トレを行い、復活を目指す主砲との一、二塁間コンビ再結成を熱望した。菊池にとって栗原は新人時代に面倒を見てもらった恩人。昨季は５月途中以降、栗原の２軍降格で“コンビ解消”となったが、今季は「やってくれるはず」と先輩へ熱いエールを送った。

　珍しい光景だった。合同自主トレが終わり、静まり返った大野練習場に姿を現したのは菊池と栗原。２人はそれぞれグラブをはめると、おもむろにキャッチボールを始めた。今まで見せたことのない“コラボ”が実現した。

　２人だけで練習を行うのは初めて。前日マツダで偶然顔を合わせた時に、この日大野練習場で一緒に練習することを決めたという。昨年は菊池が１４１試合出場したのに対し、栗原は２４試合出場。それでも「クリ（栗原）さんは僕が入団１年目の時にかわいがってくれた。昨年も２軍に落ちた栗原さんから『ええやないか』と声を掛けてもらった」と恩を感じている存在だ。

　だからこそ、今年は復活してもらいたい思いが強い。今年も順調ならばキラの開幕スタメンが有力だが、「クリさんとは、（一、二塁間で）お互いの守備範囲が分かっている。外国人よりも意思疎通できる」と主張。さらに「クリさんならばやってくれるはず」と復活へ、熱いエールを送った。

　この後輩の激励に、栗原はうれしそうに笑った。「どんどんアピールしていくしかない。一、二塁コンビ復活？そうなれるように頑張る」。菊池とともに栗原は先乗りで２４日に宮崎・日南市へ渡る。そして２月１日の春季キャンプでは若手とともに汗を流し、開幕１軍を目指す。