ロサリオ4安打なのに…試合後2軍降格
「阪神1-6広島」(1日、甲子園)
ドミニカンパワーが炸裂した。先頭で迎えた三回の打席。広島・ロサリオが岩崎の直球を自慢の怪力で吹っ飛ばした。すさまじい勢いで伸びていく打球。そのまま失速することなく、バックスクリーンへ吸い込まれていった。
圧巻の先制2号ソロ。4月25日の巨人戦(マツダ)以来となる一発に、「よく伸びてくれた。少しパワーが付いたかな」と笑った。
これで火が付いた。続く四回の打席では2死一、二塁で左中間への適時二塁打。さらに六回に左前打、九回にも左前打を放ち、4打数4安打。初の猛打賞をマークし、「昨日、一昨日は力が入っていて、ちょっと振りすぎだなと感じていたんだ」と声を弾ませた。
しかし試合後には残念な知らせもあった。死球の影響で離脱していたキラが3日のDeNA戦から復帰するため、外国人枠の関係でロサリオの2軍降格が通達された。野村監督は「非常に難しい選択だった」と話しながらも「いいものを見せてくれた。これでキラもエルドレッドも外国人枠の中での争いで頑張ってくれれば」と内なる戦いを期待した。
4安打しながらも複雑な心境のロサリオは「自分ではどうにもできない部分だし、自分のできることを出し切るだけ」と自らに言い聞かせた。力があることは証明できた。この悔しさは次の機会で晴らすしかない。