広島Vへのラストピースは元主砲・栗原
「広島2軍春季キャンプ」(8日、由宇)
広島・栗原健太内野手(33)は昨年11月に3度目の右肘手術。復活を目指す元主砲の今を届ける。
時折見せる笑顔が印象的だ。右肘の不安を解消した栗原が鋭い打球を放つ。春季キャンプは10年ぶりの2軍スタート。だが、勝負を懸ける1年の幕開けに迷いはない。
「バットは結構、振れている。とにかく毎日やれることを積み重ねていきたい」。前を向き、言葉に力を込めた。
昨季中から右肘に痛みを感じていた。シーズン終了後に群馬県館林市の病院で右肘を検査。新たな骨棘(こっきょく)が発見された。2008年オフに右肘遊離軟骨除去手術、12年5月にも右肘骨棘除去手術を受けた。投薬や注射で痛みを軽減すれば体への負担は少なく、オフも継続して練習を積めるメリットがある。岐路に立った栗原が下した決断は、3度目の手術だった。
「頭では分かっていても、体がついてこなかった。自分の打撃ができなかった」
慢性的な痛みとの闘いでもあった昨季は01年以来の1軍出場なし。2軍でも4本塁打と不本意な1年だった。3年連続で成績は下降線をたどり、昨年の契約更改交渉では5000万減の3400万円でサインした。
「すっきりした気持ちで今年に臨みたかった。100%元に戻るかは分からないけど、勝負する上で不安は取りたかった」。背水の覚悟で臨む今季。強い思いがその背中を押している。
由宇練習場から始まったプロ16年目のキャンプ。初日は中堅から右翼方向を意識しながらフリー打撃。徐々にペースアップし、力強く左翼方向へ引っ張る打撃を始めた。「質を上げていく」と7日からの日南では、さらに力強さが加わった。高2軍監督は「打撃は大丈夫。いつも通りのスイングが戻ってきた」と期待を寄せた。
チームは若手の台頭や外国人選手の活躍で2年連続Aクラス入りした。今季は黒田と新井が8年ぶりに復帰。ともに低迷期を支え続けた背番号「5」が、2人の復帰を力にしない訳がない。
「いい意味で気持ちは吹っ切れている。毎日を大事にしていきたい」。真っすぐな視線の先に、完全復活がある。
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