黒田 待ってました「15」お披露目

 「広島春季キャンプ」(18日、沖縄)

 米大リーグ・ヤンキースから広島に復帰した黒田博樹投手(40)が18日、厳戒態勢でキャンプインした。背番号「15」お披露目の日に、球団はこれまで2人だった警備員を、一気に10人まで増員。そのうち5人が異例の“黒田専属”として、徹底ガードした。右腕は合流初日からブルペンに入り、37球のうち変化球を28球投げるなど、シーズンを見据えて独自調整した。

 球場は人であふれていた。黒田の8年ぶり復帰。お披露目となる背番号「15」を一目見ようと、1000人のファンが詰め掛けた。報道陣は、入団会見を90人上回る230人が集結。加熱する周囲に配慮し、球団は厳戒態勢を敷いた。

 例年、2人だった警備員を一気に10人に増員。そのうち“黒田専属”で5人を配置した。選手個人としては極めて異例の措置。カープ沖縄協力会の警備責任者は警備態勢に関し「今後は7人で、週末の試合は20人」と説明した。

 移動には球団職員も付き添う中、黒田のキャンプ初日がスタート。練習開始前には緒方監督に促され、円陣を組む全選手の中心に立った。「もう40歳になるので先は長くない。覚悟を持って来ました。よろしくお願いします」。短く、だが力強い言葉で決意表明した。

 14日にアメリカから帰国。まだ体調が万全でなく、アップからは別メニューで調整した。隣接する陸上競技場で体を温めると、サブグラウンドに移動して、全72球のキャッチボール。その後ブルペンに入った。

 ノーワインドアップから、低めに制球された直球を9球投げると、それ以降は全て変化球。2種類のツーシームに、カットボール、カーブ、スプリットと、スライダー以外の持ち球を試投した。29球目からはセットポジションも確認。まだ全力ではなく、1球1球確かめるように投げた。

 「時期的に変化球も投げておかないと。そういう意味を込めてです」。全37球中、実に28球が変化球。受けた会沢も「勉強になりました。(打者の)胸元にスライダーとツーシーム。そこに投げ切れるから、勝てるんだと思う」と舌を巻いた。

 投球練習後は再び陸上競技場でショートダッシュや体幹トレを1時間。初日から精力的に動いた。「この仲間で1年間戦う。自分もこのチームのために、全身全霊で投げたいですね」。真っ黒に日焼けした顔に充実感が漂う。40歳、19年目のシーズンへ。黒田が新たな一歩を踏み出した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス