野村5回5失点…大瀬良に続き若鯉背信
「DeNA7-4広島」(1日、横浜)
肩を落としてマウンドを降りた。広島・野村の背中を、冷たい雨が打ち付ける。5回9安打5失点。今季初登板で喫した黒星は、悔しさしか残らなかった。
「先頭打者を出すと厳しくなってしまう。要所での球も甘くなってしまった」
0-0の三回。先頭・モスコーソの中前打でリズムを崩すと、石川に左翼線への適時二塁打を浴びるなど2点を先制された。0-2の五回も関根、石川の連打からピンチを背負い、筒香に右犠飛。ロペスには真ん中に甘く入ったチェンジアップを捉えられ、左翼ポール直撃の2ランを被弾した。
失点した回は、いずれも先頭打者の出塁を許した。「先頭を出すと失点する確率が上がる。それを注意したい」。シーズン前から掲げていた課題を、この日は克服できなかった。緒方監督は「粘り強さが持ち味なんだけど。(野村)らしくなかった」と唇をかんだ。
初登板で黒星を喫した。それでも悲観はしていない。「球自体は悪くなかった」。ここ数年は右肩に不安を持ちシーズンに入っていたが、今季はそれがない。思い通りに動く体に手応えがある。「切り替えて、次の登板に向けてやるだけ」。雪辱を期す次回登板。シンプルな言葉に、強い思いを込めた。