黒田8年ぶり甲子園 虎狩りで鯉3連勝だ
広島の黒田博樹投手(40)が10日、自然体で虎狩りに臨むことを強調した。この日の阪神戦(甲子園)は降雨で中止となったが、11日の阪神戦には予定通り中6日で登板。阪神戦の登板、そして甲子園での登板は、ともに古巣復帰後初めてとなる。チームは連勝中と上向きなだけに、メジャー帰りの右腕も相性のいい阪神を封じ込み、今季初の3連勝に導く。
やるべきことは変わらない。試合をつくり、カープを勝利に導くこと-。甲子園に隣接する室内練習場で、黒田は表情を引き締め、キャッチボールなどで汗を流した。この日の試合は雨天中止となったが、右腕は予定通りきょう11日の先発マウンドに立つ。
米大リーグから8年ぶりに古巣復帰を果たした今季、オープン戦や練習試合を通じても、阪神を相手に投げるのは初めて。3月の甲子園遠征にも帯同していないため、甲子園自体に足を踏み入れるのも8年ぶりになる。大阪出身の黒田は「8年前のことなのでイメージは湧かない。広島が長いので、地元というイメージもなくなってきました」と話した。
前回4日・中日戦(ナゴヤド)は7回3失点で復帰後初黒星。五回に5安打で3点を許した場面を反省点に挙げつつ、阪神戦に向けては「ビッグイニングをつくらないように。前回はポンポンと取られた。その反省を踏まえてゲームをつくらないと」と意気込んだ。
07年8月30日(甲子園)に、6回4失点で黒星を喫して以来の阪神戦。ただ阪神戦は97年6月3日(西京極)のプロ初完封など通算18勝10敗と好相性。さらに舞台を甲子園に限っても通算6勝2敗の好成績を残している。
チームは単独最下位に沈むが、「当然状態がいい時も悪い時もある。そういう経験はたくさんしてきたつもり。アプローチを変えず相手に(味方より)1点よりも多く与えないこと」と信念を述べた。その上で「逆にそこ(チームの低迷)にフォーカスしすぎずに、ゲームをつくっていくこと。どれだけチームに勝てる機会を与えられるか」と自らに言い聞かせた。
試合には敗れたが、7日・巨人戦(マツダ)で140球を投じて九回途中1失点と好投した大瀬良に「若いっていいな。アハハ」と刺激を受けた。8日から野村、前田がつなげた連勝。黒田が“虎狩り”で今季初の3連勝を導いてみせる。