マエケンKO…信じたくないワース投
「DeNA10-4広島」(31日、横浜)
広島の前田健太投手(27)が、2回を投げて6安打6失点で7敗目を喫した。ことごとく初球ストライクを狙い打たれて、以降は制球が定まらず4四球。今季最短KOで、今季ワーストの6失点を喫した。チームもDeNAに3連敗で、対戦成績は4勝10敗だ。7月は10勝10敗で終了。仕切り直して8月反攻に転じる!
バスへと続く長い通路を、前田は足早に歩いた。敗戦、不本意な投球への怒り、後悔。言葉には自然と怒気が交ざった。今季最短2回KO、今季ワースト6失点。味方のまずい守備もあった。だがエースの乱調で、チームは苦手DeNAに大敗だ。
「きょうはよくなった。粘れたらよかったけど、(走者を)かえしてしまった」。短い言葉で振り返ったのは、初回のマウンドだ。1死から乙坂、梶谷の連続二塁打で先制点を献上。さらに筒香の四球を挟んでロペスの打席だ。打ち取った飛球を、左翼手グスマンが目測を誤って捕球できず適時二塁打とした。
続く宮崎の右犠飛、倉本の中前適時打で計4失点。二回も3四球と制球が定まらず、2点を失った。2回降板は、右脇腹痛で1/3回で降板した13年6月1日のソフトバンク戦以来。DeNA戦での6失点以上は、09年7月4日(当時は横浜)以来、6年ぶりだった。故障や体調面の不安について、畝投手コーチは「それはない」と説明。前田も「大丈夫です」と否定した。
初回は四球を選んだ筒香以外、打者7人に初球ストライクを狙われた。「それは嫌なことじゃないので、関係ないです。いい球が投げられなかった」。配球や制球面の影響を否定した。前回24日の巨人戦(マツダ)でも9回完投。疲労によるものか、畝コーチは「きょうは直球にキレがなかった」と指摘した。
「二回で試合が決まってしまった。次、頑張ります」と前田。次回は中6日で7日の巨人戦(東京ドーム)に登板する。エースは開幕から前回登板までの17試合、7回以上を投げてきた。今季唯一の乱調を責めることはできない。だがチームとしてDeNAに3連敗で、対戦成績は4勝10敗。7年連続勝ち越し中の相手に、苦戦を強いられている。きょうから8月。勝って反撃に転じる。