ロサリオ崖っぷち2安打「1軍にいたい」
「広島6-5阪神」(4日、マツダ)
本拠地でお立ち台に立った助っ人は、誇らしく声を張り上げて笑った。「チームの勝利に貢献したい。心でプレーするよ!!」。2試合連続のヒーロー。広島の逆転勝利の陰で、2本の同点打が光った。殊勲者はロサリオだ。
1点ビハインドの七回。無死一、三塁で打席が巡った。4球目。高めに浮いたスライダーを狙った。「甘い球を逃さず打っていこうと思ったんだ」。打球は遊撃・鳥谷の右を、強烈なライナーで抜けた。五回には三塁線を破る適時二塁打。2打点以上の価値があった。
「バットに当たれば何かが起こる。2軍でしっかりやってきた結果が、打席での自信につながっている」
2日のDeNA戦では決勝2ラン。1日に昇格したばかりの助っ人が“相棒”とともに貴重な活躍を続けている。「彼の存在はすごく大きい」。グスマンを見て笑みがこぼれた。エルドレッドの一時帰国、シアーホルツの熱中症で出番が巡った2人。長い2軍生活を共に乗り越えてきた。
「自分の言葉、スペイン語で話ができる。彼はメジャーの経験も長いし、打撃も教えてくれるんだ」。打線に活気を生んだ助っ人の活躍。シーズンも佳境を迎え、外国人枠の争いも激しくなってきた。「できれば最後まで1軍にいたい」とロサリオ。残り50試合。戦いはまだ終わらない。