マエケン単独トップ13勝!逆転V諦めん
「阪神0-3広島」(13日、甲子園球場)
広島・前田健太投手が、圧巻の7回2安打無失点で自身5連勝、リーグ単独トップの13勝目(7敗)を挙げた。チームは2分けを挟んで4連勝となり、8年ぶりの対阪神勝ち越しも確定。エースの快投で首位ヤクルトまで3ゲーム差に迫った。
今季初の中4日登板とは思えない投球だった。初回から切れ味鋭い球を投げ込み、五回1死まで無安打。ゴメスに初安打を許し、2死後、今成の左前打で一、二塁とされたが、代打・坂を落ち着いて中飛に打ち取った。
六、七回を3人ずつで片付け、計93球。まだ余力があり、完封勝利も狙えたはずだが、蓄積疲労と今後の戦いを見据えて緒方監督は八回に代打を送った。
前田にとって、絶対に負けられない理由があった。前日12日は、長女の2歳の誕生日。この日試合後、すぐに自身の公式ブログを更新し、「すごいスピードで成長してたくさんお話もしてくれます!僕が投げるときは球場やテレビで応援してくれます 誕生日翌日の今日の試合 勝ちたかったので勝ててよかった!!」と喜びをつづった。
残り17試合。上位に3チームがいるため数字の上では難しいが、この日の勝利で広島が“大逆転優勝”する望みはつながった。前田の登板はあと3、4試合が見込まれる。「投げる試合は全て勝つつもりです」。頼もしい右腕の言葉は、力強かった。