逆転CSつなぐ大瀬良→中崎0封リレー
「広島2-1中日」(2日、マツダスタジアム)
満面の笑みがこぼれた。エースから託された勝利のバトンを、最後までつなぎきった。広島の大瀬良と中崎。シーズン途中から勝利の方程式を担う若き右腕2人が、逆転でのCS出場へ夢をつないだ。
まずは大瀬良だ。2-1の八回から登板。1死後、平田に四球を与えたが後続を打ち取り、「0点で抑えられて良かった」と安どした。中継ぎ転向から40試合目の登板に「ブルペンでは思うように投げられるけど、打者が立つと…」。疲労の蓄積などで剛速球は影を潜める。29日・ヤクルト戦(神宮)からは、走者なしでもセットポジションで投球する。「カウントを整えたい。チームの事が最優先」。勝利へ最も近い道を模索し、投球スタイルを変化させた。
最後は中崎が締めた。重圧がのしかかる中でも平常心を保ち、スコアボードに0を刻んむ。「1人1人を打ち取ることだけを考えた。集中できていた」と大粒の汗をぬぐった。自身にとっては、節目の30セーブに王手をかける29セーブ目だ。
3位阪神とゲーム差を0・5に縮めた。中崎は「また明日、勝ちたい」と前を見据えた。CS出場に向け、弾みのつく白星。「大地とザキ(中崎)に助けられた。終盤のしんどいところで抑えてくれた」。マエケンの言葉が、チーム全員の思いだ。