広島の前田健太投手（２７）が２０日、今オフのテーマに「直球の威力アップ」を掲げた。変化球に頼り気味だった昨季から、直球主体の投球スタイルに戻した今季は、自己最多タイの１５勝で最多勝を獲得。「パワーアップできるように」と継続進化を目指す。

　走り込み中心の全体練習後、キャッチボール、筋トレに体のケア。午前１０時開始の練習は、午後５時前後まで続いた。エースとして挑む「プレミア１２」に向けた調整だけでなく、見据えた先は来シーズン。課題は明確だ。

　「直球はずっと課題なので。体を強くすることを、メーンにやっていきたいと思う」

　５年連続のタイトル奪取を逃した昨オフ、原点回帰の「直球勝負」を課題に挙げた。今季は１５０キロ超の直球を軸に、シーズンを通してフル回転。３年ぶりに２００イニングの大台もクリアした。「年齢が上がれば体力は落ちる。毎年、パワーアップしたいので」。体力強化を中心に、さらなる進化を続ける。

　既に、米球界挑戦を希望しているが、現状で来季の去就は未定。まずは日本代表での世界一に全力を注ぐ。「この時期はトレーニングをガッツリできる。オフを大事にして、しっかり鍛えたい」と前田。妥協なく成長を誓う。日本のエースとして直球に磨きをかける。